入院中の思い出(2)
この時期に、靴下を見る度に思い出すことがあります。
4年前、四国の病院から、大阪の病院に転院した時のお話しです。
4人部屋の構成は、下記の通りです。
Zさんが転院した当日の出来事
雪が降った寒い日に、Zさんが系列の急性期病院から転院してきました。
私とZさんは、病状が違うので、主治医も違いました。*1
聞き耳を立てなくても、聞こえてしまうので、会話を聞いてしまったのですが、私には衝撃的に思いました。
Zさんの主治医が、Zさんの兄弟に下記のように、説明しました。*2
リハビリしても、以前のように一人暮らしは出来ない
主治医が、サジを投げたと思いました。*3
数日後、セラピストから聞いた話ですが、Zさんが転院する前、リハビリしたくないと言っていたそうです。
主治医として、リハビリする気がない患者さんだとわかっていたから、早く老人ホームなどの施設に移ってほしいという意味で言ったのでしょう。
兄弟が多いZさん
団塊の世代のZさんは、兄弟が多くて、見舞いに来る人も多かったです。
出身は九州南部みたいですが、おそらく、Zさんの兄弟も大阪近郊に移り住んでいたのでしょう。
ただ、頻繁に見舞いに来られたわけでは、なかったのです。
主に、お願いごとは長男さんに言っていまして、Zさんは名前から三男だったんだと思います。
ただ、この長男さん。
すごく忘れっぽいのです。*4
転院した日に「靴下ないから、差し入れして欲しい」と、Zさんが長男さんにお願いしていました。
約3週間くらいたって、ようやく長男さんが見舞いに来た時に、Zさんが靴下のことを聞きました。
持ってくるの忘れた
毎日、同じ靴下を履き続けてきたZさん、ガッカリしたのは、言うまでもないです。
リハビリ拒否のZさん
Zさんが、脳梗塞になった一因かもしれませんが、血圧と脈拍が高い患者さんでした。
セラピストが、リハビリする前に必ず、血圧を測るのですが、リハビリ出来ないくらい高かったそうです。
しばらく、脈拍と血圧を下げる薬を飲み始めて、少しずつ効果が出てきて、リハビリできる状態になった頃には、転院して一ヶ月近くたっていました。
貴重な入院期間中、一ヶ月近く、リハビリしないのは、物凄くもったいないなぁって思いました。
Zさんはリハビリせずに、テレビを一日中みていました。
夜になると、リハビリして疲れた私よりも先に、いびきをかいて寝ていたので、羨ましいと思いました。
その後のZさんが、どうなったのかは、私が先に退院してしまったので、わかりません。
一度も、Zさんとは会話したことは、ありませんし、顔もハッキリ覚えていません。
教訓(かな?)
ハサミを・・、それは、前の記事でしたね(笑)
テレビカードを買うお金があるのなら、靴下を買ったらええのに
って、看護師さんが呟いていました。
きっと、Zさんは、こよなく、テレビを愛した人だったのでしょう。
日課にしていたことは、そう簡単に辞められないのかもしれません。
感謝
沢山のご訪問、はてなスター、はてなブックマークのコメント、ありがとうございます。
まだまだ寒い日が続きますが、ご自愛ください。
最後まで、読んでいただきまして、ありがとうございます。